美學校 松蔭浩之のアートのレシピ/三田村光土里のよろめきアートサロン

第7期生 修了展『アルプス』

 

会期:2017年5月3日(水・祝)~5月5日(金・祝)

   13:00~20:00

   (初日の3日水曜日は講評会準備のため

    17:30に一旦クローズします。)

   入場無料

会場:美學校

   東京都千代田区神田神保町2丁目20 

   第二冨士ビル 3F

   03-3262-2529

   東京メトロ半蔵門線、都営三田線、

   都営新宿線

   神保町A3出口より徒歩3分 

 

出展作家:内田愛里/加藤さやか/かみむらみどり

     香田亜弓/篠田麻衣/杉野晋平

     チキン・コルマ/原多果林/間庭裕基

     三原回/吉田博/若榮沙耶   

 

 

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フィクションの中で描かれたドラマはいま、リアルに大きく引き離され、目まぐるしく飛び込んでくる日々のニュースに私たちはもはや驚くことがなくなりました。

そんな中で、神保町の古い雑居ビルに年齢もバックグラウンドも多様な12人が偶然にも集まったという出来事もまた、いまどきめずらしい小さな事件と言えるのではないでしょうか。

文脈は崩壊し、クライマックスの連続の中で、私たちは一度立ち止まり、それぞれを小さな山に見立て聳(そび)え共鳴し合います。文脈から山脈へ。

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推薦文

 

美学校「アートのレシピ」は《山脈》である。

講師・松蔭浩之は現代美術家で写真家であるが、氏が教える「レシピ」は、そのクラス名に反して、決して簡略化されたマニュアルや技術論ではない。もちろんカリキュラムは存在するが、むしろ授業の本質は、氏がいちアーティストとして生徒各々と美学的に向き合う、その動態にこそある。だから、氏もまたひとつの山に過ぎない。逆に言えば、受講生は、個々の山を打ち立て、登頂を試みる必要がある。美学校という活断層から、「アートのレシピ」という力学を媒介に、生徒=作家ひとりひとりの山が隆起する。それらの連なった山々が、この講座の全体性を構成しているのだ。

その意味で、7期を迎える「アートのレシピ」は、ようやくひとつの《山脈》を形成しつつあると言える。その突端に現れる7期生の修了展タイトルが、「アルプス」なのも然もありなんだ。DMに見られるように、彼・彼女らがこの一年で積み上げてきた酒瓶の山が、議論と実践の質量・密度を物語っている。とはいえ、標高から土壌、環境、色彩まで、まるで異なる独自12の山々が、しかし「アルプス」と言い得るほどのパノラマを獲得できるか、否か? それは当日、展覧会場「第2富士ビル」山麓からの眺望に依るだろう。

 

中島晴矢[現代美術家/ラッパー(Stag Beat)]

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Installation view "ALPS", Bigakko, Tokyo

© Yuki Maniwa